とんぼ玉 vol.98 【 勾玉と古墳玉のペンダント 】

そうだ・・・こっちにも昨年のとんぼ玉書いてました。

【今年!2022】


今日、キトラ古墳にいったつながり。

以前にも、ちょこっとだけ書きましたね。
ネットなど市場で古墳玉として売られているものには、かなりインドパシフィックが入ってますよーってお話です。

ただ、それが古墳玉のまがい物というわけではないのです。

とんぼ玉では、ど定番なインドパシフィックはトレードウィンドビーズともいわれ、古代から世界中を渡り歩いているビーズ。
紀元前南インドから発祥し、年月を経て、アジア各地に産地が広がった国際色豊かなビーズです。

そもそも、古墳玉の大多数がインドパシフィックだったりするのでした。

古代の日本のビーズは、渡ってきたものと国産が混在しています。
国産は、渡ってきたもを原材料にしているビーズが多数をしめます。
純国産もありますよ!

そして日本産のビーズも海を渡っていったようです。

ざっくり、インドパシフィックのくくりの中に古墳玉があると思っていいんじゃないかな。


さて。
冒頭で書いた、古墳玉とインドパシフィック。

ここでいうのは、

日本の古墳など古代の遺構から出土するビーズが、古墳玉。
インドパシフィックは、現在市場にある日本以外の各地で発掘又は伝世されたビーズのことです。

でね。
本当に古墳玉といえるビーズなんて、市場に出る数は多くないのだ!
出土地が明確でなければ、証明のしようもないからね。

ということで、インドパシフィックが古墳玉として商品になるのでした。
おそらく意図したものじゃないと思うよ。
はっきりいって、ほとんど見分けなんてつかない!

ただ、古墳玉となると値段が違っちゃうんだよね・・・。
もちろん、インドパシフィックも安くはないビーズですが。

それはともかく。

まったく同じものなの? って疑問でしょ。
感覚的だけど、一定のビーズには違いがあると思うの。

ひとつが、時代・産地の差による質感の差。
今、私たちが手にするインドパシフィックの多くは、10世紀前後くらいのインドネシア産ビーズなんじゃないかな?
100年単位の時差があるよね。

日本のガラス玉生産は弥生時代にはあったとされ、鋳型も発掘されています。
この時代の原材料は、渡ってきたものとみられています。
原材料も純国産は、飛鳥時代の遺構が発掘されています。
鋳型での製法は、パウダーグラスビーズという見解です。
私たちには馴染み深いよね!

その後の日本は、平安時代にはガラス玉の生産はすたれてしまう!
そして、江戸時代になるまで、玉・宝石などの宝飾品で身を飾らないという、世界でも稀な美意識を持った文化になりました。

その国内で作られたと思われる少し大粒の玉は、インドパシフィックとは確かに違うという感覚をもっています。


【勾玉と古墳玉のペンダント】

tonbodama_2023_001

こちら、私がこのお店のものは信用できるとして買ったこたちです。

深い青がとてもいい!
ていねいに丸められているのがわかり、それぞれに個性があります。


以前組んだ、水晶の切子玉と勾玉。

tonbodama_2023_002

勾玉は、瑪瑙だと思います。
両方とも古墳期だと判断しています。

で、付けてるビーズはインドパシフィックです。

ブルーグリーンの太玉で、すてき!


比べてみると・・・。

tonbodama_2023_003

ね?

どちらも美しいことは間違いない!


tonbodama_2023_004

tonbodama_2023_005

組みかえた!!




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