「藍は染着しない」と以前記事にしたかと思います。
ざっくりというと、繊維内部に染料が入り込んで安定するのが染着です。
藍は、繊維表面に吸着している状態なんですね。
一度に吸着できる量は限られるから、
長時間浴液につけたからといって濃く染まるわけではなく、
数分の吸着を重ねることで色をのせていくわけです。
もう、弱ってしまった藍は染まってくれないんだよねー・・・。
っと、私も思っていました。
っが! どんなにうまく建たなかった時でも、
あいぽっちゃん(ポリバケツ!)が青く青く色づくのです。
以前からうずうずしていたのはこのこと!
1ヶ月以上藍の入っていた甕が色づくんだったら、
つけ置いたら、弱った藍でも染まるんじゃないの?
もちろん、元気なうちはこんなことはしません。
でも今年は、不順な天候のせいで体調のすぐれない あいぽっちゃん。
ここで試さなければいつ試すのよ!?
状態といえば、こんなです。

かすかに青い華は建ってるけど、浴液自体は茶色い。
元気なときは青黒く見えます。
紅のように見えるのは・・・雲のうつりこみだったりして。
液温も、気温と同じくらい下がってます。
普通は淡色でさえ、もう、染まらないですね。
すくもがつかないように、洗濯ネットに入れて・・・。

投入!
とりあえず、まる1日。
染まった!

染まるじゃん!!
むらになるのは、まあ、しかたないでしょう。
むら染めだといい張りましょう・・・趣味ですから!
濃い斑点は、残っていた華がついてしまったから。

これは、華をのぞけばいいだけです。
つけ置く時間を変えてみました。
6時間では、あまり染まらない。
12時間では、そこそこ。
24時間で、しっかり色がのってきました!
また、引き上げたあと、1〜2時間ほど流さずに放置して酸化。
このほうが、より発色した気がします。
・・・あくまでそんな気がしただけだけど。
心配の一つは、こんなに長く強アルカリにつけて痛まないか?
でしたが、大丈夫みたいよ? セルロースですし。
あっ、蛋白繊維はダメですよ。
もう一つ、反対に染まった藍が溶け出してしまわないか?
は、つけ置きを重ねてみて、色がのってきたのを確認したので、
こちらも大丈夫なようです。
ただ、他の草木染めの上に重ねたものに関して。
普通に藍を染め重ねたとき、グラフィックでいう乗算よろしく、
下の色にのるように染まるんだけど。
この場合、下の色に混ざり合うような色になりました。
面白いです!
藍をはじめてから、草木染めはしてなかったけど、
ちょっといろいろ試したくなってきた。
また、はじめようかなぁ・・・と思ったりして。
とにかく、怪我の功名とはこのこと。
もう、どんな状態でも藍染めが楽しめる!って、
長年のもやもやが晴れた気分!!
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